1. 震災から37日後、約50名の外国人スタッフによる迅速な生産再開を実現した代替生産立ち上げプロジェクト

改善・向上事例

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2024.06.28

震災から37日後、約50名の外国人スタッフによる迅速な生産再開を実現した代替生産立ち上げプロジェクト

ご発注元プロフィール

業界・業種 電子部品
部門・職種 電子部品製造
従業員数 400名以上

課題・ニーズ

地震による大規模な災害が発生し、支援先企業様の所在する地域での製造業にも深刻な影響を与えました。
支援先企業様の事業所においても、現地で被災した従業員の安全確保と復旧支援が急務となる一方で、一刻も早い生産再開が求められていました。
また、震災発生から10日後には、約300km離れた別事業所での代替生産が決定し、1か月以内に50名近くのスタッフの異動が必要とされました。

ご提案

その背景の中で、当社は可能な限り迅速かつ効果的な対応を心掛け、支援に取り組みました。
主な時系列は下記の通りです。

【災害発生当日】
夕刻に地震災害が発生。
当社管理者が現地へ急行。避難所への避難を指示し、従業員とその家族約100名の安否確認を完了。
→このうちの9割が大震災を経験したことのない外国人の方

【2日目】
当社内に災害対策本部を設置
近隣エリアの3営業所で救援物資の準備と約30件の避難用仮住居の確保を開始

【3日目】
営業所の近隣2エリアで避難者の受け入れを開始

【4日目】
さらに追加で営業所の近隣エリアでも避難者の受け入れを開始。 生産再開に備え、工場周辺の市町村での住居契約の検討を開始

【5日目】
営業所の近隣2エリアから被災地域へ救援物資を配送
被災工場に訪問し、被災状況や生産再開の目途を確認

【9日目】
支援企業様本社へ訪問し、被災状況の報告と代替生産の方向性を確認

【11日目】
支援先企業様と別事業所での代替生産について協議・決定。
現場立上げ、住居確保、引越し対応を専門部署が実施
約60名のスタッフに代替生産のための異動意思を確認。
→9割のスタッフが異動を受理

【37日目】
約300km離れた別事業所で代替生産を開始
災害発生から57日目までに計6回にわたる異動者の受入れを完了
→各回、約4時間の入職研修を実施し段階的な代替生産の稼働を図る

【57日目】
3直2交替体制で代替生産を本格稼働

解決・効果

速やかな代替生産に向けて尽力したことにより、震災からわずか37日で約300km離れた別事業所での生産を再開することができました。
この対応について、支援先企業様の本社役員からも「被災した中でご尽力いただき、計画よりも早い復興への道を歩んでいます」と、当社の対応力に感謝の言葉を頂戴しました。

被災後の現場立上げには、新たな生産ラインや生産プロセスの調整と最適化、部品や原材料の調達と供給確保、人材の確保と訓練、リスク管理と品質管理の確立など、多くの課題がありました。これらを乗り越えるためには、経験豊富な管理者や専門家による指導、迅速な意思決定と行動、また、それに応えることができる現場スタッフとの信頼できる普段から関係構築が不可欠でした。

今回のケースでは、震災対応という非常に緊急性・重要性が高い局面で、当社の経験豊富なものづくり力と強固なバックアップ体制、難しい状況でも果敢に課題を解決していこうとする現場力によって代替生産を実現することができました。

この事例は、非常時における人材派遣の果たす役割と、迅速かつ柔軟な対応力の重要性を改めて認識するものとなりました。

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