改善・向上事例
- 精密機器製造
- 生産性向上
生産性向上に貢献するQCサークル活動 – 入庫作業の効率化で年間473万円のコスト削減を実現
ご発注元プロフィール
業界・業種 | 精密機器 |
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部門・職種 | 精密機器製造 |
従業員数 | 4,000名以上 |
課題・ニーズ
当社では、派遣先企業の生産性向上に貢献するため、担当する派遣工程でQCサークル活動を推進しています。
今回は、サプライヤーから納入された部品の入庫作業とピッキング作業を行う工程において、「配膳工程における入庫作業の効率化」をテーマに改善活動を実施しました。
改善前の状況として、約2,300点の管理部品数に対し、一日あたりの納入部品件数が50.6件、詰替え数が27.3件という高い数値に加え、部品を納入してから部品棚へ入庫するまでに10工程を要しており、作業効率に改善の余地がありました。特性要因図を用いて要因を抽出したところ、以下のような課題が明らかになりました。
<入庫作業が遅い要因>
・移動に時間がかかっている
⇒納入倉庫に納入した段ボールを部品棚のある配膳室に運ぶことが派遣先のルールにより禁止されているため、両室間の往復に1.8分/1回がかかっている。また移動を含めた作業全体では、約11分/1回が発生していた。
・部品棚を探す時間がかかっている
⇒棚の位置が複雑になっているため
ご提案
そこで、具体的な改善目標を「入庫作業時間を5%短縮」として掲げ、以下の取り組みを実施しました。
①入庫伝票の見直し:棚の場所を分かりやすく表記し、色分け表示を追加するなど、視覚的な工夫を実施しました。
②入庫形態の一覧化 :入庫作業の手順を明確化し、効率的な作業を実現しました。
③標準マニュアルの作成: 作業手順をまとめたマニュアルを作成し、作業効率を向上させました。
④早見表の定期メンテナンス:作業手順や棚配置などの情報を更新し、作業効率の維持に努めました。
解決・効果
これらの取り組みにより、10工程中4工程を削減し、入庫作業の時間を実測平均タイムから31.5%削減することに成功しました。
これにより、年間で473万円のコスト削減を実現。また、費用を掛けずに作業効率性を向上させたことが好評であり、今後の改善にも繋がる成果となりました。
当社は今後も、派遣先企業の生産性向上に貢献するため、QCサークル活動を通じて継続的な改善に取り組んでまいります。
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