1. 派遣社員受入でおさえておきたいポイント ~受入前から受入1か月~

派遣コラム

2021.06.22

派遣社員受入でおさえておきたいポイント ~受入前から受入1か月~

派遣社員の受け入れが浸透してきましたが、まだまだ初めて検討している企業様も大勢いらっしゃいます。
派遣社員を受け入れることになったら、どんなことをすればいいのか、いまいちポイントや流れがイメージできないというお困りのご担当者様もいます。

また、すでに派遣社員の受け入れはしているが、短期間でやめてしまうなど、定着が思うようにいかないなどの問題を抱えているご担当者様もおられると思います。派遣社員の定着では始めの1か月間に派遣社員の思いをいかに理解し、どのように接するかが定着のポイントになります。

そこで今回は、まずは【受入前~受入1か月】までのイメージをつかんでいただける内容をご用意しました。

受入前に注意したいポイント

まずは受入前フェーズで気を付けておきたいポイントです。
以下の内容は法令にも関わる部分ですので、派遣会社側にもしっかりと確認を取りながら進めましょう。

●派遣スタッフを特定するような行為は禁じられています(労働者派遣法 26条第7項)
例:派遣先企業が派遣配属に先立って事前に面接にて選考をすることなど

選考が目的ではない事前の職場見学や派遣先ご担当者様との顔合わせは法律的に問題はありません。
むしろ、早期退社防止のためにも応募者が希望すれば実施しましょう。

受入職場の心構えを確認しましょう!

新入社員(派遣社員)は誰しもが希望と不安を抱えています。

正社員に限らず、派遣社員も新しい職場で働くときにはとても緊張します。

「どんな環境なのだろう?」
「どんな人たちがいるのだろう?」
「どんな業務内容なのだろう?」
「ちゃんと新しい職場でやっていけるだろうか…?」

希望とともに不安や緊張がたくさん入り混じっている心の状態です。
少しでもそうした状態にあるということを感じ、寄り添うスタンスを心がけましょう。

職場の雰囲気に慣れてもらうためにも、明るいコミュニケーションを心掛けましょう。

職場の雰囲気に慣れて溶け込んでもらうことも重要です。
そのためにも職場のメンバーから積極的にコミュニケーションをとってもらうようにしましょう。

派遣社員も財産。ゆっくり、丁寧に育成しましょう。

配属後、3か月以内に退職した方の3分の1以上が、『職場や仕事になじめない』ことを理由に退職しています。
受入の初期段階では、こうした馴染みやすい職場づくりが非常に重要といえます。

受入職場側も受入初期ではサポートなどが大変だと思いますが、受入の当初の目的に立ち、 安定した生産をできるようにするため、品質や生産性を向上させるためにも派遣社員の戦力化が不可欠です。

戦力化のためには、まずは最初の3か月が勝負と捉え、上記のようなマインドでサポートをしていけるとよいでしょう。

派遣社員のモチベーションUPのポイント

仕事への「働きがい」や「やる気」を上げることは、派遣社員に対しても重要です。
派遣社員の動機付けを考える上で、明日からの面談でも活用できる面談方法を紹介します。

モチベーションを上げるためには

「やる気を上げる」にはどうしたらいいのでしょうか。 ここでは今から実践できる動機付け面談のテクニックの1つである、【OARS(開き、認め、返し、要約)】をご紹介します。

OARSとは、「Open Ended Question 開かれた質問」「Affirmation 是認」「Reflective
Listening 聞き返し」「Summarize サマライズ」の4つのスキルの頭文字をとったコミュニケーションテクニックです。
1つずつ見ていきましょう。

● Open Ended Question 開かれた質問
相手が「はい」「いいえ」だけでは答えられない質問
→先入観なく自由に自分の内面や行動を話すように促す

● Affirmation 是認
認めて肯定する、ほめる
上司が部下の持っている強みや努力、資源に注目し、そのことについて敬意を表した発言・態度を示す
→自信を持たせ、「変化できる能力がある」と思わせるのに有効

● Reflective Listening 聞き返し
単純な聞き返し…オウム返し、確認
複雑な聞き返し…相手の発言の増幅や、発言の裏の意味や、違うとらえ方をあえて返す
→隠れていた相手の感情をくみ上げる

● Summarize サマライズ
適切に要約するだけでなく、言葉遣いや話の順序を工夫することもある
「やりたいけどやるのが怖い」「やるのが怖いけどやりたい」では、聞く側の印象が変わる

この4つを意識してコミュニケーションを取っていくことをおすすめします。

ほかにも、派遣社員の動機付けはこのようなポイントがあります。

・派遣社員への目標設定
・派遣社員を改善活動に参画させる
・派遣社員の提案を受け入れる
・派遣社員の日常行動に対して的確な評価をする(ほめる機会をつくる)

モチベーションを下げないためには

職場の作業環境や上司や同僚との人間関係、会社の方針や施策などはやる気を損なう大きな要因といえます。
派遣社員にとっても特にマイナスになるポイントがあります。

● 社員と比較したときに公平さを欠く
・粗末に扱われているなと感じる
・面倒なことは派遣社員にやらせる
・まるで機械にように扱われる
・退職と思わせるキーワードをすぐに言われる

● 派遣社員の処遇に関する事
・派遣会社ごとに処遇に差がある
・社員から、派遣社員の処遇についていろいろ聞かれる

● 職場の人間関係
・職場で仲間はずれにされる
・特定な派遣社員をいじめる

こうしたマイナス要因が積み重なることで、本人のモチベーションが下がり退社につながってしまいます。
上述のポイントは特に気を付けたいところですが、人のモチベーションの状況はなかなか感じ取りづらいテーマです。

派遣社員の変化を機敏にキャッチしていくためにも、弊社では派遣先での「朝のあいさつ・声掛け」を特に意識しています。
日中のコミュニケーションも大事ですが、仕事の合間ということもあり、一見モチベーションが高く見えたりします。
朝の方が表情から体調や気持ちを察しやすい経験もあるはずです。

受入の初日 ポイントは「仲間意識」

いよいよ受入初日を迎えました。不安や緊張も大きい派遣社員に対して、どのような対応がポイントになってくるのでしょうか。

受入担当者の自己紹介

この記事をお読み頂いている方は、受入担当者になられる方も多いかと思います。
まずは、気持ちの良い挨拶・握手・アイコンタクトで派遣社員を迎えましょう。

(例)
「●●君(さん)、工程管理者の△△です。よろしくお願いします。」
「□□へ来てくれてありがとう。一緒に頑張りましょう!」

派遣社員との出会いを「一期一会」の出会いと捉えて大切にしていきましょう。
その言葉で派遣社員の人生に大きな影響を与えるということを理解することが肝要です。

職場メンバーへの紹介

職場に早く馴染ませるためにも、メンバーへの紹介を行いましょう。

「今日から、メンバーになる●●君(さん)です。」

職場が忙しいからといって、このステップを行わないのはよろしくありません。
職場メンバーと早く馴染めるように、仲間意識を醸成することを意識して紹介をしていきましょう。

教育担当者への紹介

派遣社員はわからないことが山ほどあります。業務内容・工場施設の使用方法などの質問の窓口を決めた方がよいでしょう。

「わからないことがあれば、教育担当者の□□さんに聞いてくださいね。」

仕事の概略説明

自工程の業務内容(何をする工程か)、どんな作業なのか、危険な作業は何か、品質面での注意事項等は丁寧に説明して下さい。

受入から1週間 ポイントは「居場所づくり」

休憩時間(食事含む)は職場メンバーと休憩できるように図りましょう

初日はできれば教育担当者、職場リーダーと休憩をおすすめします。
初日以降も、周囲のメンバーを巻き込んで、積極的に話しかけていきましょう。
話題は趣味の話など本人が話しやすいテーマを引き出していくとよいでしょう。
一方で、仕事の小言や不満を話すのは避けておきましょう。

作業終了時には声をかけましょう!

「今日はお疲れ様、ありがとう。明日もよろしく!」

この一言があるだけで安心できるものです。
特に、製造未経験者にとっては、体力的にきついと感じやすい傾向にあります。
声掛けがあるだけで、本人がアドバイスやフォローを求めやすくなります。

受入から1か月 継続して声掛けを実践しましょう

入社して1ケ月、もう安心かというと、そうでもありません。一通りの作業を行い作業内容がぼんやりとわかってきたぐらいで、まだ、不安や不明点を残したままになっています。
そういった点を快く聞いてあげましょう。
また、本人から話し出しやすい雰囲気や環境を整えてあげましょう。

「派遣社員活用マニュアル」では、このほかにも、 【派遣社員の教育】や【日常コミュニケーション】についてポイントを凝縮してご紹介しています!

ぜひご活用ください。



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